
ヴェリブとは、フランス語の「vélo」(ヴェロ・自転車)と「libre」(リーブル・自由な)という単語の造語である。観光地などで行われている「レンタサイクル」と違い、市民の移動手段として導入されている。24時間・年中無休の利用が可能で、路上にあるステーションにて、利用者自身の手で貸出・返却を行う「セルフレンタル」となっている。パリ市当局は、ヴェリブの普及により、地球環境に優しい自転車の利用促進を目指している。システム開始から1か月間の延べ利用者数は約165万人に達し、予想以上の好評を博している。
システム導入時は、屋外に設置された750か所のステーション・10,648台の自転車でスタートし、一つのステーションあたり、15個以上の駐輪ポイントが設置されている。2008年4月現在で約1,500か所のステーション・約2万台の自転車がそれぞれ配備されている。
パリ市はこのシステムの運用に関して、費用負担が一切なく。パリ市と大手広告代理店であるジェーシードゥコー社が契約することで、同社がパリ市内で優先的に1,600枚の広告パネルを設置できる権利と交換に、システム運営に掛かる経費を負担することになっているのである。この契約により、広告収入はパリ市の財源となり、市の財政も助けられることとなる見込みである。
当NPO法人も、この様な事業スキームを目指し活動している。

オランダ国内でも最先端の自転車都市と言われるハウテンは、オランダ第4の都市であるユトレヒトの近郊に位置するニュータウンで、人口は3万人、面積420haのコンパクトな都市である。
この街はニュータウンでまちづくりの初めから「自動車に依存しないコミュニティー」を目指してきた。ニュータウンの外周には約8kmの環状道路が整備されており、自動車はその環状道路を使って市内へ入る。
ニュータウン内のネットワークの骨格は、自転車・歩行者道ネットワークを中心に構成されている。駅前のセンター地区を中心に放射状に自転車幹線を配置し、各居住区から幹線までを自転車支線で結んでいる。
自転車ネットワークと自動車ネットワークは基本的に分離していて、交差点では自動車に対し自転車が優先である。自転車道と歩行者道は緑地帯と一体的に整備され、快適な空間を提供している。
ニュータウン内では自動車が抑制されており、各居住区の自動車の入り口は1ヶ所だけである。自動車で居住区間を移動する場合には、一旦環状道路に出なければならない。また、T字路やL字路が組み合わされ、自動車の速度が低下する交通静穏化方策がとられている。